Written By: 川俣 晶
「どうでもいい話だが、これを読んで思い出したのでメモっておく」
「なんだよ」
「少なくとも下高井戸の玉川上水は、埋められてから公園になる前までの間、鉄条網が張ってあった」
「よく知っているね」
「実際に見ているし」
「記憶違いということは?」
「自分の左目の横の傷跡は、子供の頃に転んで鉄条網で付けた傷なので、一応これが物証」
「証拠まであるのか!」
「時期はおそらく1960年代の末期」